育児休業から復職した2008年4月から「わたし、定時に帰りました。」
子育て
毎日保育園にこどもを迎えに行くために定時で退社する。
朝、保育園に預ける方は、仕事が待っているのにこどもにグズグズされると、イライラするのでお迎えの方が楽だった。
お迎えはやり残した仕事を思い出し、お腹が空いてきて、なかなか帰ろうとしないこどもにイライラする。
一日こどもたちの相手をして疲れているはずなのに、笑顔でこどもの様子を話してくれる保育士さん。
同じようにギリギリで仕事を終えて迎えにきて、保育士さんの話を熱心に聞く親たち。
そのうちこどもも、帰り道、夕食の時、その日あったことを話す。
仕事
定時までという限られた時間の中で、より速く走り、より遠くへ行く。
どうでもよい仕事はサラッと捨て、しなければいならない仕事は「本当にしないとダメ?」と一晩放っておき、やりたい仕事なのに退社する5時30分が来てしまったら「ウォー!」と叫ぶ。
そんなふうに切羽詰まっていると、部下は近寄り難きオーラに後ずさりし、同僚は近寄って来ず、しまいには上司まで「もう帰る時間ね」と席まで来たのに遠慮する。
必要なものまでこぼれ落ちていたのか、必要なものだけにそぎ落とされたのか。
こんな働き方でも会社から様々な挑戦を与え続けてもらえ、何よりも部下からのフィードバックで「上司が定時に帰ると帰りやすいので続けてください」と応援してもらえた。
未来
仕事にやりがいがあり夢中で、部下を持つようになったような働き盛りの男性が、こどもが生まれたらみな当たり前のように「わたし、定時で帰ります。」という組織はどんな組織に、そしてどんな社会になるのだろう。
(注)「わたし、定時に帰ります。」は今晩10時! 「わたし、観たことありません…。」